劇的な身体と日常のゆるい身体を舞台上に混在させ、繊細さとダイナミックさが交じり合う独特の世界観を持ち味に活躍する演出家・神里雄大。2009年には『ヘアカットさん』が第54回岸田國士戯曲賞の最終候補作にノミネートされ、更なる飛躍が期待されるなか待望の新作は、省エネの出来ないクーラーの、報われない、無駄なエネルギーをめぐって、現代のコミュニケーションのあり方と向き合う。
■演出ノート
空気を読むとかKYとか、すぐにめんどくさいという風潮とか、人間関係にも省エネな感じが充満している。演劇は、俳優が場の空気を支配しながら面倒くさいやりとりをああだこうだと試行錯誤している様と、観客はその面倒くさいものをわざわざ見に行く、というなんともエネルギーのいることである。それは無駄なエネルギーと呼べてしまっていいのか。答えは最初から出ているはずで、この作品はコミュニケーションという面倒なことを真っ向から扱おうというとても演劇的な作品になるから、とても面倒な見世物になると思う。自分も若いがなるべく若い世代に特に見せたい。
■キャスト・スタッフ
作・演出:神里雄大
出演:武谷公雄、召田実子、宇田川千珠子(青年団)、菅原直樹(青年団)、
中林舞(快快)、NIWA(ワニモール)、菊川恵里佳、森本華/舞台監督:鳥養友美/
美術:神里雄大/照明:黒尾芳昭 (株式会社アザー)/音響:高橋真衣/
衣装:JICCO/宣伝美術:ART DIS FOR/字幕映像:ワタナベカズキ/
写真撮影:富貴塚悠太/演出助手:森下なる美/翻訳:小畑克典/制作:寺田千晶/
制作補佐:石川夕子、岡崎龍夫、森田瑞穂/助成:芸術文化振興基金/
アーティスト
神里雄大
演出家・作家/岡崎藝術座主宰・鰰[hatahata]
1982年ペルー共和国リマ市生まれ。2003年「岡崎藝術座」結成。06年『しっぽをつかまれた欲望』(作:パブロ=ピカソ)が利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。09年『ヘアカットさん』が第54回岸田國士戯曲賞最終候補作品ノミネート。
ペルー出身川崎育ちの神里による演出は、ラテンアメリカを思わせるダイナミックかつフランクな言葉づかい、"身体づかい"と、ニュータウンの神経質さが混ざり合う。
岡崎藝術座のほかに新ユニット"鰰[hatahata]"を結成。そのほか外部演出も多数。
前売\2,500 当日\3,000 ペア:\4,600(前売・予約のみ)
高校生以下:予約・当日共 無料 自由席
岡崎藝術座:090-6476-9799 okazaki.info@gmail.com http://okazaki.nobody.jp/
tel:03-3983-0644
豊島区南池袋2-20-4
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