――ところでアルトーさん、

プロフィール

三浦 基 演出家 

地点代表。1973年生まれ。桐朋学園大学演劇科・専攻科卒業。在学中は木村光一、蜷川幸雄、篠崎光正らに学ぶ。96年、青年団入団、演出部所属。平田オリザの演出助手、こまばアゴラ劇場の常勤スタッフとして運営に関わる。99年より2年間、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。ジェラール・フィリップ国立演劇センター(サン=ドニ)及び、ル・クヴァルツ国立舞台(ブレスト)を主な活動拠点とする。演出のほかに、アートマネージメント及び芸術監督の仕事全般を、ル・クヴァルツ芸術監督・ジャック・ブランのもとで学ぶ。

 2001年帰国、自らの演劇ユニット「地点」の活動を本格化。国内外を問わず同時代の先鋭的な戯曲に取り組み、ヨン・フォッセ(ノルウェー)やデイヴィッド・ハロワー(スコットランド)などの日本初上演を手がけた。

05年4月、青年団より独立。京都へ拠点を移す。同年9月、利賀演出家コンクール優秀賞受賞。翌06年にはカイロ国際実験演劇祭においてベスト・セノグラフィー賞受賞。07年より<地点によるチェーホフ四大戯曲連続上演>に取り組み、同年『桜の園』にて文化庁芸術祭新人賞受賞。08年3月には初のオペラ作品『流刑地にて』(原作:フランツ・カフカ、作曲:フィリップ・グラス、東京室内歌劇場主催)の演出に取り組み、高く評価された。08年度京都市芸術文化特別奨励者。

地点

1997年より活動開始。2005年4月、青年団からの独立と同時に京都へ移転。

多様なテクストを用いて、言葉や身体、物の質感、光・音などさまざまな要素が重層的に関係する演劇独自の表現を生み出すために活動している。テクストの綿密な解釈に基づき意味を再構築する手法は、「前衛的」、また「実験性に富む」と評価される。劇作家が演出を兼ねることが多い日本の現代演劇において、演出家が演出業に専念するスタイルが特徴。

公演記録 2005-10年

2005年
・『かもめ』 原作:アントン・チェーホフ 於:利賀芸術公園 野外特設劇場(富山)※利賀演出家コンクール優秀賞受賞
06年
・地点第10回公演 『Jericho/沈黙と光』 作:松田正隆 於:京都芸術劇場春秋座(京都)、シアタートラム(東京)
・地点第11回公演 『るつぼ』 原作:アーサー・ミラー 於:静岡県舞台芸術公園BOXシアター(静岡)、京都芸術センター(京都)
カイロ国際実験演劇祭正式招待(エジプト) ※ベスト・セノグラフィー賞受賞 鳥取県立県民文化会館梨花ホール舞台上舞台(鳥取)
07年
・地点第12回公演 『ワーニャ伯父さん』 原作:アントン・チェーホフ 於:アトリエ劇研(京都)、サンポートホール高松(香川)、シビウ国際演劇祭正式招待(ルーマニア)
・『かもめ』 原作:アントン・チェーホフ びわ湖ホール夏のフェスティバル2007 於:滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール舞台上舞台(滋賀)
・地点第13回公演 『桜の園』 原作:アントン・チェーホフ 於:アトリエ劇研(京都) ※平成19年度文化庁芸術祭新人賞受賞
08年
・地点上演実験Vol.1 『話セバ解カル』 於:ART COMPLEX1928(京都)、神戸酒心館ホール(神戸)
・地点第14回公演 『三人姉妹』 原作:アントン・チェーホフ 於:大阪市立芸術創造館(大阪)
・地点第15回公演 『三人姉妹/桜の園』 原作:アントン・チェーホフ 於:吉祥寺シアター(東京)
・地点第16回公演 『ワーニャ伯父さん』 原作:アントン・チェーホフ 於:金沢市民芸術村ドラマ工房(石川)、福井市文化会館(福井)、ぽんプラザホール(福岡)、メディキット県民文化センター舞台上舞台(宮崎)
09年
・地点上演実験Vol. 2『あたしちゃん、行く先を言って―太田省吾全テクストより― 行程1』 
 テクスト:太田省吾  於:京都芸術センター(京都)
・『あたしちゃん、行く先を言って―太田省吾全テクストより― 行程2』 
 テクスト:太田省吾 於:川崎市アートセンター(神奈川)
・地点第17回公演 『あたしちゃん、行く先を言って―太田省吾全テクストより―』
 テクスト:太田省吾 於:京都芸術センター(京都)
10年 ・地点第17回公演 『あたしちゃん、行く先を言って―太田省吾全テクストより―』
 テクスト:太田省吾 於:吉祥寺シアター(東京)