魯迅を通じて見る、中国独立系演劇の現在。蘇る近代社会批判
狂人日記
新青年芸術劇団 [中国]
演出:リー・ジエンジュン
11月10日(土)~ 11月11日(日) あうるすぽっと
フェスティバル/トーキョー トーキョー発、舞台芸術の祭典
我々が今、魯迅の作品を扱うのは、彼の作品で描かれる世界がまさに今日の我々自身の生存体験でもあるからだ。作品で特に重要視したのは、魯迅の言う当時の中国に特徴的な「何を信じればいいのか、心が乱される」という生存体験を体現した点だ。「何を信じればいいのか、心が乱される」、偽善者であふれ、人との完全な隔絶が生まれ、心が枯渇し、あらゆることに疑いを抱き、また、疑いの心が疑いを生む。
リー・ジエンジュン