台湾「ガラスの少年」世代の夢。その葛藤と可能性
アメリカン・ドリーム・ファクトリー
アゲインスト・アゲイン・トゥループ [台湾]
作・演出:ホアン・スーノン
11月22日(木)~ 11月24日(土) シアターグリーン BOX in BOX THEATER
フェスティバル/トーキョー トーキョー発、舞台芸術の祭典
《アメリカン・ドリーム・ファクトリー》は"イチゴ族"、"80後"、"ガラスの少年"と呼ばれる世代の一方的な世界観なのだ。この世界は驚くほどの抑圧や虚無感、絶望を感じさせる。2010年の初演の際、作品は無意識のうちにある深刻な事件と連結した。アップル社の生産を請け負っている中国深センのフォックスコンの工場で働く若者たちがストレスから次々と飛び降り自殺をはかった。また、台湾の立法委員や政治家、メディアは相次ぐ自殺を無視し、台湾企業を擁護する反対意見を発表し続けた。
我々はどこにいるのだろう?
我々はなぜこのような日々を送っているのだろう?
我々はどんな人生を送ればいいのだろう?
作中、このような想いが繰り返される。
これは過去の劇場で問われていた問いであり、また、未来の劇場での問いでもある。「あらゆる未来は死者の想像の中で構築される。」、もしこのジョン・バージャーの言うことが本当であれば、私たちが向き合っている「今」は、まさに死者の想像ということになる。
ホアン・スーノン