F/T12イェリネク三作連続上演
レヒニッツ (皆殺しの天使)
演出:ヨッシ・ヴィーラー [ スイス ]
製作:ミュンヘン・カンマ―シュピーレ [ ドイツ ]
フェスティバル/トーキョー トーキョー発、舞台芸術の祭典
第二次世界大戦終結前夜、対独協力者だったオーストリアの伯爵夫妻の城で、約200人のユダヤ人が、「パーティーの余興」として虐殺された--。
ノーベル賞作家、エルフリーデ・イェリネクは、この実話をもとに、一編の戯曲を著し、言語を絶する事態をどのように語りうるのかというパラドキシカルな問題に取り組んだ。
舞台上には5人の「報告者」が登場し、事件の詳細を語ろうとする。だが、加害者、被害者、観察者の違いさえ明確にしない彼らの証言は、重複や脱線を繰り返し、多くの矛盾を孕みながら迷走を続ける。その様子は、今なお詳細を知られることもなく、現地ではタブー視さえされるこの「レヒニッツの虐殺」をめぐる言説そのものだ。
演出はイェリネク作品のスペシャリストで、オペラ演出家としても名高いヨッシ・ヴィーラー。重層的で複雑なイメージを内包する言葉の鮮烈さと、言葉を重ねるほどに不鮮明さを増す全体像とのだまし絵のような連環が、洗練された空間の中に浮かび上がる。
特別協力:
ドイツ連邦共和国大使館
東京ドイツ文化センター
オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム
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TOKYO / SCENE #01
特集:エルフリーデ・イェリネク─光のない。
INTERVIEW :"言葉の嘘"を暴く ヨッシ・ヴィーラー
エルフリーデ・イェリネク、音楽と政治の演劇 林立騎
MESSAGE:複雑に絡み合った地下茎の向かう場所を エルフリーデ・イェリネク
11/9(Fri) | ☆19:00 |
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11/10(Sat) | ☆14:00★ |
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☆各回の開演前、プレイハウス ロビーにて、ドラマトゥルクのユリア・ロホテ氏によるプレ・トークが行われます。(約40分、通訳付き)
★ポスト・パフォーマンストークあり
11月10日(土)14:00 終演後
フランク・バウムバウアー
(ミュンヘン・カンマ―シュピーレ劇場 前芸術監督)
+ユリア・ロホテ(ミュンヘン・カンマ―シュピーレ劇場 ドラマトゥルク)
+出演俳優たち
司会:萩原ヴァレントヴィッツ健
通訳:相澤啓一