フェスティバル/トーキョー トーキョー発、舞台芸術の祭典
2011年9月、エルフリーデ・イェリネクは自らのウェブサイトで3.11に応答する戯曲『光のない。』を発表した。さらに2012年3月12日に公開された続編『光のないⅡ』は、既にエピローグ化され忘却されつつある福島の状況に大きな疑問符を投げかけるものであり、そこには死者に味方し、法や制度などの強大な権力を前にしても「言うこと」をやめなかった『アンティゴネー』(ソポクレス作)の言葉が散りばめられている。
F/Tから委嘱を受けたPortBの高山明は、この戯曲を上演するにあたり、東京の都市空間を福島に見立てる手法で、フィクショナルな「福島ツアー」を組織するという。観客は見慣れた東京の風景と報道写真によって印象づけられた福島の表象を重ね合わせながら、イェリネクやアンティゴネーの言葉に耳を傾けることになる。世界初のツアーパフォーマンスによるイェリネク戯曲上演。福島−東京のアクチュアルな関係を捉えなおす試みが始まる―。
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TOKYO / SCENE #01
特集:エルフリーデ・イェリネク─光のない。
エルフリーデ・イェリネク、音楽と政治の演劇 林立騎
MESSAGE:複雑に絡み合った地下茎の向かう場所を エルフリーデ・イェリネク
TOKYO / SCENE #03
DIALOGUE:残酷な時間を内包した表現について 畠山直哉×高山明
をご覧いただけます。
※追加公演決定!
追加公演日:11月25日(日)
受付時間:12:00〜16:00 (ご予約は30分毎に受け付けます。)
予約受付:11月22日(木)17:00より
予約方法:F/Tチケットセンター(電話/オンライン)
*トーク開催決定
Port B『光のないⅡ」関連トーク企画
緊急フォーラム
『ことばの彼方へ ― イェリネクの演劇言語をめぐって』
日時:11月19日(月)18:30~21:30
場所:F/Tインフォメーション(東京芸術劇場 地下1階 アトリエイースト)
定員:30名(予約不要・先着順)
入場無料
司会:高山明(Port B)
ゲスト:
相馬千秋(F/Tプログラム・ディレクター)
林立騎(翻訳者)
シュテファニー・カープ(ウィーン芸術週間 演劇部門ディレクター)
相馬千秋、林立騎、高山明の三人が、それぞれイェリネクについてレクチャーを行ない、それをもとに「なぜ今イェリネクか」、「イェリネクの演劇言語」、「イェリネク作品を演出するということ」、「翻訳言語の可能性」といったテーマについて議論を深めていきます。
「ことばの彼方へ」と銘打たれたF/T12、その軸ともいえるイェリネクの作品と言語について、可能性の射程を捉える試みです。