KEINE STIMME.一声のない。
instpired by EPILOG?

現代美術家・椿昇による巨大なバルーンが東京芸術劇場のアトリウム内に出現!

DETAILS

日付
11月9日(土)~12月8日(日)常時展示
※11月11日(月)、12日(火)休み
場所
東京芸術劇場 アトリウム

都市におけるアートと社会の関係を問い直してきた現代美術家の椿昇。F/T13のテーマに呼応する椿が今回着目したのは、数千年も前に人類が創り出し参照してきた物語=ギリシャ悲劇「アンティゴネー」と、そのテキストが散りばめられたエルフリーデ・イェリネクの戯曲『エピローグ?』だ。椿はこの二つのテキストから想を得て、あらゆる音、声、言葉を集め、分解、断片化させる巨大バルーンのインスタレーション作品を制作。東京芸術劇場アトリウムに浮かぶ牛の頭を象った本作は、空前のスケールで、フェスティバルを訪れるすべての人々に強い印象を与えるだろう。

椿 昇

PROFILE

京都造形芸術大学教授/美術工芸学科長
1953年、京都市生まれ。京都市立芸術大美術専攻科修了。80年代に「関西ニューウェーブ」を代表する作家として活躍。森村泰昌、宮島達男などとともに、展覧会「アゲインスト・ネーチャー」(89-90年に全米を巡回)に作品『フレッシュ・ガソリン』を発表。1993年のベネチア・ビエンナーレに出品。2001年の横浜トリエンナーレでは室井尚・横浜国立大教授と組み、巨大なバルーン『インセクト・ワールドー飛蝗(バッタ)』を発表。2003年水戸芸術館で「国連少年展」。2002年に、イデビアン・クルー『くるみ割り人形』、2005年にはアルカサバ・シアター『占領下の物語Ⅱ』の舞台美術を担当。2009年京都国立近代美術館「GOLD/WHITE/BLACK」展。2010年六本木アートナイトメインアーティスト、瀬戸内国際芸術祭で2つのプロジェクト制作。2011年、妙心寺退蔵院障壁画プロジェクト、金沢21世紀美術館ワークショップ。2012年霧島アートの森「PREHISTORIC_PH」展。アートと社会の関係を問い直す衝撃的な作品やシステムを提案している。京都造形芸術大学教授/美術工芸学科長。

FRAGMENTA
  • FRAGMENTA

    『KEINE STIMME.-声のない。 inspired by EPILOG?』にウェブサイトから参加しよう!

  • http://fragmenta.net/
  • 『KEINE STIMME.-声のない。 inspired by EPILOG?』では、本作の一部であるサウンドインスタレーションにウェブサイトから参加可能!
    特設サイト上で任意の言葉を入力すると、その言葉たちがバラバラに分解された音に変換され、会場内で流れ出し、リアルタイムで自分たちの言葉が作品へと反映されていく様子が閲覧できる。今すぐ、ウェブサイトをチェックしてみよう!

    【fragmenta.netの使いかた】
    http://fragmenta.net/へアクセス。
    ②5文字か7文字の思いつくままの言葉をカタカナで入力し、「Send」ボタンを押す。
    ③あなたの入力した言葉が分解され、芸術劇場内の空間に流れだす。

アーティストコメント
  • アーティストコメント

  • 『多くの、多くの報道を読んだ。ソポクレース「アンティゴネー」も。』と、エルフリーデ・イェリネクのエピローグ?[光りのないⅡ]には記されていた。そこがギリシャ悲劇へのドアとなって、僕はソポクレースにはまった。そして当然のように午睡のまどろみのなかで、ある夢を視る。黄金に輝く不思議な形をした雲が現れ、それがゆっくりと変容しながら上昇してゆく光景だった。そして僕は整列を終えた言語が、単なる音素に分解されてノイズを発生する装置でしかなくなった、自らの声帯を感じた。こうしてバラバラになった僕は、神々しく不定形なバベルの歓喜に呑み込まれていったのだ。

    スタチューの内部装置について

    その啓示を実現すべく、電子空間と実空間双方から言語を呑み込んで分解するシステムを導入した。我々民族になじみの5,7,5のカタカナを吸収し、また会場でサンプリングされた言葉を電子プログラムが勝手気侭に組み替えて、切断されたスタチューの下肢から、超指向性スピーカーによって放出される。我々の意見はすべて無意味なノイズに変換される他は無いのであろうか。

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